ニュージーランドでの発達障害の診断、そしてサポートに関してですが、前回、専門医に診てもらい、必要とされるサービスのウェイティングリストに入れてもらったということを説明したと思います。
今回はそのサービスの順番が回ってきて、自宅にSpeech Language TherapistとEarly Intervention Teacherが訪問したことについてお伝えしたいと思います。
Early Intervention Teacher
最初に自宅訪問したのはEarly Intervention Teacher(EIT)でした。
英語が難しく、言葉を聞いただけで何をする人なのか、実は今でもよくわかっていないのですが、learning & well-beingをサポートすると最初に聞きました。
EITとのミーティングは1時間ほど、服を自分で着られるか、トイレに行けるか、睡眠は取れているか、食欲はどうかなどの生活面の質問、言葉や行動面で困ったことはあるかなどの質問がありました。
何に困っているのか具体的に話せるように事前に準備しておくと良いと思います。
うちの子の場合は言葉の発達が遅い、他の子と交わろうとしない、自閉症特有の行動がみられる(手をひらひらさせるなど)、その場に適した行動や言動が出来ないなどが主な特徴なのですが、今の今、生活に大変な困難をきたしているというわけではなく、今後本人が暮らしていくにあたり困りごとが出てくるだろうなと思うようなことが多く、説明しにくく、そして英語で説明するのはとても難しいといつも感じます。
事前にリストにしておいたので、何とかどんなサポートを必要としているのかを伝え、ミーティングが終了、後日ミーティングについてまとめた内容がメールで送られてきました。
また、EITの方は実際に子供が通っている保育園にも訪問し、(他にも同じ保育園でサポートをしている子がいると言っていました。)子供の様子を見てきたようです。
うちの場合は言葉の発達が遅かった為、Speech Language Therapistのサポートをお願いしていましたが、そちらもようやくTherapistが決まり、その方が次に訪問されました。
Speech Language Therapist
次に自宅に訪問したのはSpeech Language Therapist(スピーチセラピスト)です。
スピーチセラピストは子供に対して行うのかと思っていたのですが、親に対して、言語を発達させる為にどのように働きかけていけば良いかというレクチャーするというのが主なサポートでした。
このレクチャー内容もまた共有したいと思います。
この後も、スピーチセラピストの方と会う機会が一番多く、小学校での言語発達ミーティングについて先日書きましたが、こちらも同じセラピストです。
ちなみにこの言語発達ミーティングで設定したゴールについて、先日メールが届き、どの程度ゴールを達成できているかについて学校の先生からコメントが書かれていました。
うちの子の場合はEITのサポートはそれほど必要ではないケースだった為、その後EITは小学校入学後のミーティングでケースクローズとなり、今現在のサポートとしてはスピーチセラピストだけ残っています。
この家庭訪問の後は、保育園にて、EIT、スピーチセラピスト、保育園の先生、小学校の先生を交えて小学校への入学に備えてのミーティングが行われました。
小学校からは担任になる予定の先生、そしてSENCOと呼ばれる、小学校で発達障害などを含むサポートを必要とする生徒全体を見る先生が参加しました。このミーティングは保育園から小学校への入学をスムーズにするということが目的です。
参加人数も多くとても圧倒されたミーティングだったのですが、こちらの内容もまたお伝えしたいと思います。
ちなみに専門医に診てもらってから、セラピストが決まるまでは5か月ぐらいかかったと思います。
何事も待ち時間が多いですね。
子供のケースによってサポート内容も異なりますので、あくまでここでは私自身の経験しか書けないのですが、スピーチセラピストも、先日参加したオンラインプログラムも、子供に働きかけるというよりは、親がどのように対応していけば良いのかという点に重点が置かれているように感じます。
日本で子供を育てたことがないので、日本の療育はどのようなものなのか知りたいですが、ニュージーランドの考え方としては、発達障害は治るというものではないので、周りがどのように付き合っていくのか、特性を生かしながら本人をどう導いていくのか、子供のトレーニングではなく、ペアレントトレーニングがまず最初のサポートとなるような印象です。
また次回、スピーチセラピストのレクチャー内容や小学校入学前のミーティングについてもお話したいと思います。