前回、発達障害かなと思った際、まずはかかりつけ医に診てもらうと書きました。
今回は専門医との診察の様子についてお伝えしたいと思います。
こちらの内容はあくまで個人の経験に基づくもので、全ての診察が同じような流れ、質問内容ではないことご理解いただければと思います。
Developmental Coordinatorとのオンライン面談
実はそのお医者さんとの面談の3か月ほど前にDevelopmental Coordinatorという方から連絡がありました。
そこでは、専門医にRefferされているが、どのような気になる点があるのか、また通っていた園に連絡をして様子を聞いてみて良いかなどの確認がありました。
その数日後にオンラインミーティングあり、そこで更に質問に答える形で聞き取りがあります。Developmental Coordinatorからは、そのまとめたものを専門医に送るので、診察の予約が入るまでしばらくまた待つようにとのことでした。
そして専門医との予約については、突然アポイントメントが取れたので、いついつどこどこの病院に来てくださいと手紙が届きました。このような予約は大体平日午前中が多いです。
専門医の診察
専門医との面談は1時間を超えていたと思います。
まずは身長、体重、聴診器でのチェックという基本的な身体検査があり、その後なぜ発達障害を疑っているのかの具体的な聞き取りがありました。
事前にどのようなことが気になるかリストにしていきましたので、それに沿って話しましたが、お医者さんからの最初の質問は主にバックグラウンドに関する以下のようなものでした。
- 妊娠中に薬やアルコールの使用はなかったか。
- 出産時はどのような様子だったか。
- 家族の病気の経歴。
- 健康状態、現在の家族構成。
- Gross motor skills(粗大運動技術と訳されますが、歩く、走る、ジャンプするなど体全体を使った動き)、Fine motor skills(こちらは微細運動技術と訳されますが、スプーンを使うなど手先を使った動き)に気になる点はないか。
- 自分で着替えるなど自分のことは自分で出来るか。
その後、自分の子供は言葉の発達とソーシャルスキルが気になっていた為、具体例をあげてどのような点が気になるのかを一つ一つ説明していきました。
例えば言語に関して聞かれることは、
何歳頃に言葉を話しはじめ、どんな言葉を使い、今はどの程度話し、理解するのか。
名前を呼ばれた時の反応はどうか。感情表現はどのようにしているか。
ソーシャルスキルに関しては、
人と目を合わせるか、保育園での様子、他の子供とどのように接しているか。
以上のようなことをかなり細かく聞かれます。
その他には行動面で気になること、体の動きで気になることを挙げていきました。
聞き取りの後は実際にお医者さんが子供と向き合い、目が合って話をするか、質問へどう答えるか(英語がわからないことも考えられるので、日本語に訳して伝えて欲しいとのことでそのようにしました。)、円や四角などを同じように書けるかなどを確認していました。
質問の内容は、鉛筆の色を聞いたり、物の名前を聞いたり、またイラストを見てどれが大きいものか、空を飛ぶものはどれか、運転するものはどれか、夜に空に見えるものはどれかなどを聞いていました。
診察の結果とその後の説明
診断の結果については、その場で教えてくれますが、具体的にテストを行うわけではなく、主に聞き取りと本人の様子から判断するという感じです。
その為、もし専門医との予約が入った場合は、予め気になる点を整理して持参する、またいつ話し始めたかなども細かく思い出しておくことをお勧めします。
専門医の先生からは、もし希望をするのであれば遺伝子のテストをすることも可能だと説明がありました。発達障害は遺伝が全てではないけれど、遺伝子を調べることでわかることもあるとのことで、希望があれば連絡をするようにと連絡先をもらいましたが、私たちは調べたところで何かが変わるわけではないと思い、受けませんでした。
また、そこでSpeech Language Therapist(言語聴覚士)とEarly Intervention Service(幼児期のサポートをするサービス)のウェイティングリストに入れてくれます。
家の中で親が違う言語を話し、外に出ればまた違う言語という環境の為、違う言語をいくつも聞いてるから言葉の発達が遅いのではないかと言う人もいたのですが、それを話したところ、専門医の先生も2か国語、3か国語を聞いているから発達が遅くなるということはないと話していました。
主に親からの視点や印象に基づいて診察が行われ、日本のようにテストを行わないことが少しもやもやするのですが、言い方を変えると親の意見を尊重しているようにも感じます。
数日後、また同じDevelopmental Coordinatorから連絡が入り、発達障害の資料、どのようなサポートがあるかの説明などがありました。
その後、順番が回ってきてSpeech Language TherapistとEarly Intervention Serviceのスタッフが自宅に訪問しましたので、その様子もまたお伝えしたいと思います。